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ロボット部:レゴマインドストームによるロボット製作でロボット技術とプログラミングを身につける

活動レポート・活動実績

玉川大学工学部のロボット工房で「ジェミノイド」に触れてきました。
2012年10月13日

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ロボットとはわかっているのですが、「それでは動かしますよ」と言っていただいたのですが……

背筋が伸びて顔を上げただけで、思わず一歩下がってしまいました。

10月13日(土)、ロボット部は工学部ロボット工房を訪れ、人間そっくりとしてテレビにたびたび登場している「ジェミノイド」に触れてきました。
説明をしてくださっているのは玉川大学工学部の大森先生です。

今回玉川大学に「出張」してきている「女性」は、「私は26歳、独身です。」と自己紹介してくれました。実はこの彼女は表情を変える、首を振る、おじぎをする、という動きをすることができます(歩きません!)。


写真1


写真2


写真3


写真4


写真5

操作は誰にでもできます。テレビカメラの前で、自分が表情を変え、首を動かし、おじぎをすれば、その通りに動いてくれます(写真3、写真4)。
そのためには、デジカメなどで使われている顔認識の技術が用いられていました。
また、コンピュータに言葉を入力すれば、きれいな日本語で口を動かしながらしゃべってくれます。
部員たちは実際に操作させていただくと、あまりに面白くて、操作コンピュータの前からいつまでも離れようとしませんでした。

動く仕掛けは、圧縮空気を送り込み、可動させたい部分で空気チューブのバルブを開くよう小さなモーターが動く、というものでした。圧縮空気を作り出す「コンプレッサー」が必要で、全く音を立てないロボット本体のかたわらで、コンプレッサーはけっこうなうなりを立てて稼働していました(写真2の左端の箱)。
このロボットは背中からわずか数本のケーブルがのびているだけでした。まずは空気を送るチューブ。
直径1cmのほどの透明チューブ1本だけがロボットとコンプレッサーをつないでいました。
体の内部で20カ所以上の可動部分に枝分かれしており、チューブの先端のバルブを小型モーターで開閉させるだけで良いとのことで、実際にロボットが動いていても(表情を変えたり、しゃべったり、)稼働音は聞こえませんでした。次のケーブルは電源と命令を伝えるケーブルでした。
その他、この日は接続されていませんでしたが、両目に組み込まれているカメラからの情報を伝えるケーブルが後2本ありました。

ここまで人間そっくりになってくると、なぜか不気味さ満点というのが正直な感想です。
わたしも最初は、彼女の指をつまんでみるのもしばらくためらってしまったほどです。
かわいい、もしくは不自然さを感じないロボットにするには、むしろぬいぐるみや、おもちゃ程度の作りの方がよいようです(写真1、写真2に映っているように、ぬいぐるみロボットもいっしょに置いてありました)。
「不気味の谷」と呼ばれる感情で、1970年代にはすでに登場している用語です。
工業機械のような生き物感を全く感じさせない物から、生き物・人間に近い外見になるに連れて親近感が増してきます。しかしある地点を越えたとたんに、親近感が不気味さに急降下し、さらに生き物・人間と見分けがつかないレベルになれば、再び親近感がよみがえってくる。この急降下の地点が「不気味の谷」と呼ばれています。

そこで、現在の研究テーマは、「不気味」と感じているときの人間の脳の状態を調べることに移っているとの説明もありました。脳のどの部分が「不気味」を感じているか、どんな時に不気味を感じるのか。この研究を行うことで、人間の認知の仕組みへの理解がいっそう進むことが期待されます。

ロボット部が日頃取り組んでいる、センサーを組み込んで自律型で動くロボットとは全く異なる分野の研究を見学しました。しかしロボットを通じて、人間の脳の仕組みを研究することができる、という考え方に触れることができたことは、ロボット部にとって新しい収穫となりました。

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